僕とマーサさんが、崇城大学芸術学部視覚芸術コースの非常勤講師になって、6年目になりました。関係者の皆さんに感謝でいっぱいです。
担当の教授と当初から話し合ってきたことに、卒業生がたとえ美術の道に進まなくても、様々な分野の中で、創造性と実現力を発揮できる人材を育てようというものがありました。
私の時間などでは、「イメージを実現する」という命題を立てて、学生とともに取り組んできました。
作品を作るということは、自ら問いを立て、こういうものがあったら素晴らしい、というイメージをし、それを実現する、という一連の総合力が必要です。
この能力は、例えばベンチャー企業を起業するそれと似ています。
人間の幸せな在り方に関心を向けた人が、(たまたまかもしれません)自然食品に目を向けると、その奥深さに感動して自然食品のレストランを開きたいと思う。それがイメージです。
そしてそれを実現するためにいろいろな要素があります。その自然素材をどこから仕入れるか?シェフは?どんなスタイルか?内装は? 資金繰りは? スタッフは?
ものが在るということは何らかのシステムに依っているのです。それを自ら作り出す力が実現力と言ってもいいでしょう。
作品を作るということも同じです。美術の分野ではそれをビジュアル的に創造のプロセスを踏むことになるというだけです。
だから学生には、この先どんな道に進もうが、この4年間は、作家になってください。と言っています。
特に近年は、自分軸への意識、創造的な状態を作るための習慣の作り方、など、クリエーターとしての「在り方」について、学生と話し合うことが多くなってきています。
知るべきことはたくさんあります。若い人に伸びたくないという人はいませんし、皆才能にあふれています。
共に学び、楽しい時間を過ごさせてもらっています。
2021/5/29
揺れる思い 2015年 アラバスター
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