無意識に作り上げた るてぃーん から
意識して自分を引きはがせば
自然と足が向かったのは
昼間の砂浜
波打ち際まで歩いていくと
波の音が
疲れた体にしみこんできた
水のバイブレーションが
僕の存在と溶け合う
ふと 水平線が目の高さにある事に 気づくと
巨大な雲が
青い空に浮かんでいるのを知った
この水の中には
たくさんの生き物がうごめいている
そう思ったとき
大きな魚がたて続けに目の前で跳ねた
あれはボラだな
以前、釣り好きの友達が教えてくれた
しばらくの間 水面は静かだった
ボラだな ボラだな
と心の中で繰り返すと
小さなボラが
何度かかわいく跳ねた
砂浜には
半透明のまんまるの
クラゲがいくつも打ち上げられている
半透明のまんまるのクラゲは
水玉の様に見えた
2021/5/31
白昼夢 2015 アラバスター
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